瓶文通信

鯖寿司と天ぷらが好き。

映画作品ベスト10(2019)

※今年私が観たベストです。(ノット 今年公開作品)

1位 判決、ふたつの希望(2017)


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レバノンの話。ちょっとした口論がどんどん大きくなり、どんどんアンコトロールになっていく恐さ。裁判シーンの入る映画って退屈に感じて苦手なんだけど…これは面白かった。

 

2位 草原の実験(2014)


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おそろしく静かな映画。疲れてたら確実に寝てしまうけど、ラストへの振りでもある。静かで素朴で美しいが、それだけではない。お父さん役がほぼラッパーの崇勳さん。Wikipediaによると「セミパラチンスク核実験場 - ここで実施された核実験が基になっている」とのこと。不穏。

 

3位 サバイバルファミリー(2017)f:id:chiharebbb:20191230162452j:image

ウォーターボーイズスウィングガールズなどの矢口監督。最初は笑えるが、だんだん深刻になっていく。いかに普通の現代人が無力か、自力で生きられないのかを目の当たりにした。

このようなサバイバルもの、男性監督の場合ほとんど生理が出てこないんだけど、女としては「生理になったらどうしょ!!」てまず思ってしまうし、そこが描かれないのは疑問を感じる。あえて端折ったんかもですが。

とはいえ、邦画でここまで面白かったのは久しぶりなので嬉しい。

 

4位 静かなる叫び(2009)

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大きなばかうけと言われた「メッセージ」の監督の過去作。やっぱりこの監督ええわ~。

「1989年12月6日にカナダのケベック州モントリオールにあるモントリオール理工科大学で起きた銃乱射事件をモチーフに描いた社会派作品。」(Wikipedia引用)

静かに静かに消えない痛みや事件のトラウマを時系列をぐらぐら動かしながら描く。こわい。あとサントラが作品にマッチしていて良かった。

 

5位

嘆きのピエタ(2012)


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言わずと知れたキムギドク作品。ゴールデンウィークの旅先のホテルで見てめちゃくちゃ暗い気持ちになった。すごくシビアな反面笑えるところもあり。登場人物全員可哀相で孤独。これを観た後はやすやすとは眠れなかった。それほどの衝撃。

 

6位

オマールの壁(2013)


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パレスチナ問題についての作品。これを観るまで知らなかったことがたくさんあったし、ドラマとしても面白かった。政府や社会が悪いのにいつの間にかミニマムな仲間内の裏切りなどに気を取られてしまうあたりは、パレスチナに限らずあるあるだと思った。

本当はオマールでなくて、オマルって名前らしいよ。

 

7位 ジョニー・マッド・ドッグ(2007)/暁に祈れ(2017)


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同じ監督。「暁に祈れ」を映画館で観て気に入ったので「ジョニー・マッド・ドッグ」も観たらさらに気に入った。

「ジョニー・マッド・ドッグ」は内乱中のリベリアの少年兵の話。内戦終結から数年しか経ってないのに、実際に少年兵をしていた子たちを使って映画をとってしまうという…彼らは演技のプロでないし文字も読めないというのに、監督すごい。メイキングも合わせて観ると、元少年兵の役者たちの心の葛藤や映画に救われていることも解る。あえてだと思うが、劇中は残虐なシーン控えめ。しかし、エンドロールの実際の戦争写真は…。

「暁に祈れ」は麻薬中毒のボクサーが異国の地タイで収監されてしまう話。言葉が通じない上に、めちゃくちゃひどい刑務所で暴力もレイプも当たり前なところで大変!!ななか彼なりに自分と闘い、ムエタイを極め、更生していく話。わりと息つく間もないジェットコースタームービー。ラストに注目。やはり、この監督の作品は人を救うのだ。刑務所の顔面全面刺青男はメイクでない。この刺青男も、レッドカーペットを歩き、スピーチする姿をニュースで見て、映画に関わることで救われた1人なのだと知る。その後また収監されたようだが…。

アウトローな奴らをまとめて作品を作ってしまうこの監督は本当にすごい。早く次作が観たいが、このペースなら次は2027年かなぁ。

 

8位 魂のゆくえ(2017)

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環境問題。聖職者のイーサン・ホークが環境問題にのめり込んで行き、どんどん上品おじさまから俗世間バリバリの飲んだくれおやじになっていく様が非常にエロい。不謹慎ですみません。

 

9位 僕たちは希望という名の列車に乗った(2018)


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冷戦下の東ドイツの子供たちの話。ちょっとした思いつきがどんどん大事に。当時の東ドイツの異常さがよく分かる。そしてイケメンパラダイス。放題長いなぁ。

 

10位は選べなかった…

 

ザ・レッスン 授業の代償(または 女教師の返済)(2014)/ニワトリ★スター(2018)/友だちのパパが好き(2015)/ミスミソウ(2017)/寝ても覚めても

 


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こちらブルガリア映画。ひたすら暗くて陰気。とても好み。お金に困った女教師がうろうろする1時間半。

 


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日本も格差社会だよなあ…と思ってしまう作品。鳥肌実さんのシーンや雰囲気が非常に好み。成田凌きゅん大好き!!可愛いかっこいい!!となる。前半の分かりづらい演出を乗り越えたら後半はひたすら号泣してしまう。高良健吾がアニメパートに出演しているらしいが、それを聞いたところでさっぱり分からない。グーグル検索に「ニワトリスター」と入れると予測に「高良健吾」、「高良健吾 どこ」と出てくる。みんな高良健吾を探しているが見つけられない作品でもある。

 


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タイトル通り友だちが自分のパパに惚れてしまう話。タブーで一般的でないが、観ているうちにむしろこれが真実の愛なのでは??と思い始めてしまう倫理観ぶっこわし映画。

 


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わたしは私は内野監督が大好き!!漫画原作の行き過ぎも行き過ぎのイジメ×殺し合いグロ作品だが、それが見事に成立している。グロと笑いと美しさの同居。役者も良かった。

 


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不穏で不気味な恋愛映画。秒速5㎝系かと思いきや全然違ったが、それが良かった。

 

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今年は137本観ました。年々本数は減っていますが、来年もぼちぼち自分が楽しい程度で観ていきたいと思います。ランキングには省きましたが、古い作品だと「ファミリー・ビジネス」、「タワーリング・インフェルノ」もすごく感動した!

いつまでも感動できる心を大事にしたいなぁ。それではまた来年~。